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対談〜完成後のその先を見つめるホテル〜 中島太郎+木下稔

スクエアプラスの良いとこ、悪いとこ。

では最後にスクエアプラスのいい点、悪い点をきかせてください。
まずは改善すべき点はありますか?

中島社長
FFE(部屋内などに置かれている備品などのことを指します。)の選定に仕方ですね。運営してみないとわからない点ではあったとしてもこのあたりのアフターケアについてはもう少し力を入れた方がいいのではないかと思います。
FFE以外にも細かい部分では運用に入った後でいろいろあるんです。
スクエアプラスさん以外の業者さんの経験値ということもあるんでしょうけど
この点もう少し業者間で連携することも大切だと思いますよ。
木下稔
了解いたしました。その点は改善していきます。
中島社長
あとはお客様の感想待ちの部分がありますね。
話にでも出た風の強い廊下の件などがその例です。クレームとかそういうことではなくて経験してみないとわからない部分なんですが、デザイン性と機能性がその場の気候や風土といった状況において、時に共存しえないということがあるということ。そのことがお客様に不都合に起こすという問題といったところを考慮した方がいいだろうということですかね。
木下稔
アドバイスありがとうございます。

ではスクエアプラスの良い点は?

中島社長
一番はやはり予算計画内でホテル建設を終わらせてくれたこと。これに尽きます。
予算内で計画を遂行することは例えば宿泊料などすべてに影響を与えます。
クオリティを維持しながら市場価格で宿泊料を設定しなければならない。これが実現できるのもすべて予算内で完成できたからなんです。
木下稔
予算の面ではマスイさんのおかげの部分も大きいです。
人間関係も含めた気持ちの部分でのつながりがあって初めてこの建設は完成することができたと思うんです。
中島社長
彼らの工事中やその後の対応を見ても気持ちの部分を強く感じます。

やはりこれだけ大きな建築物を建てるということは大変なことなんですね。

中島社長
まあ、ケンカしながらもかなり厳しい予算内で計画が完了したというのも、この計画に参加してくれた皆さんが同じ方向を見て仕事していたからだと思います。それ以外ないですよね。
20,30年後のこのホテルは僕らが立てたんだという誇りが持てるような仕事、自分としてはそれをしていただきたかったんです。

では、最後にこれから商業建設を行う方々にメッセージがあればお願いします。

中島社長
譲るところは譲りながら、自分の絶対に譲れない部分は決められた予算の中で実現できるようにする。そのためには施主・設計・工事の三者が意思のすり合わせをできるようにすること。それが想定したものを作る近道であり、もっとも利益を生むことになるんです。

終わってみればいろんな意見を言われる方はいるんです。それもまた一つの意見なのですが、いろんな意見を聞けば聞くほど失敗も多くなるんですよ。
だからある程度自分が譲れない部分はしっかりと意見を言って、また意見が合わない部分においては商売なのだから自分の意見も含め、どの意見がもっとも利益が多いのか客観的に判断する。
そうしていけば、すべて自分の決断した意見ですから結果に納得できるんですよ。

そして10年先には当然改装の必要性も出てくるということも念頭に置くべきです。つまり、完成したその先を見つめて建設する必要性も忘れてはいけません。安いからといって短絡的な構造にしてしまえば後の改装の時にとんでもない手間や費用がかかることだってある。

今いいものを作るということも大切ですが、特に設備面に関して言えば完成後のメンテナンスのこともちゃんと考慮する。そういったことを忘れないでください。

ありがとうございました。

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ベイサイドスクエア皆生ホテル 代表取締役社長 中島 太郎

ベイサイドスクエア皆生ホテル 代表取締役社長 中島 太郎

地元皆生で育ち、北海道で観光系の会社に就職。観光とともに経理についても学ぶ。
先代の体調不良を機に皆生でも老舗の旅館「海潮園」を継ぐも、その昔堅気の経営状態は目を覆うものがあったという。しかし、中島氏の経営判断と自ら調理場にまで立つ行動力で業績を回復させる。

その手腕が評価され、皆生の一等地の宿泊施設の再生プロジェクトの管理という重責を担う。ホテル建設までには様々な困難が中島氏を襲うがまさに血を流す覚悟を持って仕事にあたってくれた周囲の助けと一度道を決めれば、迷いなく進む中島社長の推進力を持って、皆生温泉でも独特の存在感を放つベイサイドスクエア皆生ホテルを建設、営業を始めた現在も冷静な分析と一度決めたら迷わず突き進む強い意志を持って経営を取り仕切る。

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参考画像

  • ベイサイドスクエア参考画像1
  • ベイサイドスクエア参考画像2
海潮園でお食事を頂きながらのインタビュー海潮園でお食事を頂きながらのインタビューでした。

対談後記

4時間にも及ぶロングインタビューでしたが主題と少し距離があったため掲載できなかったエピソードも含めてとても面白い話をたくさんうかがうことができました。
物事を即決するタイプではない中島社長の決断はとてつもなく重みがあって、この決断の重みが参加したスタッフがひとつの方向を向いて仕事できた要因なのではないかと思いました。

敢えて語っていただいたスクエアプラスの悪い点を語っていただいている段においては木下社長が「こういった生の意見をきけるというのはうれしいことです。」としっかりと受け止められていました。

筆者自身ベイサイドスクエア皆生ホテルに1泊させていただきましたが、お風呂はなんと二階建て。熱いお湯に長時間入れない自分でも長時間入れる塩湯などがあり、本当にまた来て長期間ゆっくりしたい!と強く思えるようなホテルでした。